「子の利益が著しく害されている」とはどのような状況か

2014年9月5日 / 未分類

平成24年4月から改正民法が施行されました。どのような点が改正されたのかと言うと、増え続ける児童虐待から子供を守るために、親権制限制度の見直しがなされたのです。親には、子供を育てる義務があると同時に権利もあります。近年、この親が子供を育てる権利を濫用しているとしか思えないような悲惨な事件が多発しています。子供に暴力を振るったり、極端な育児放棄を行って、幼い子供を死傷させるという事件が後を絶たないのが実情です。そのような不幸な事件を根絶させる目的で新たに設けられたのが、2年間の親権停止制度です。これまでは、親権を制限する民法上の方法は親から親権を奪ってしまう制度しか用意されていませんでしたので、比較的程度が軽い事案の場合には対応することができないようになっていました。


しかし、その結果として後日深刻な事件に発展してしまうケースが少なくなかったために、期間を限って親権を制限する制度の必要性が認識されるに至ったのです。また、今回の改正で注目すべきなのが、親権喪失の原因が明確化された点です。簡単に言うと、親権が親の子に対する支配権などではなく、子の利益のために行使されるべき権利であることが、明確化されたのです。「子の利益」と言われてもピンと来ないという人もおりますが、条文の前段で「虐待や悪意の遺棄」が親権を喪失させられる具体的な例としてあげられていることから考えれば、不当な虐待や悪意の遺棄を受けずに安心して暮らせる環境を与えられることこそが、子の利益であると考えられます。つまり、虐待や悪意の遺棄がなされている場合には、子供の権利が侵害されているということになります。

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